夫婦で在宅勤務したら

朝から体操服がない!と筆箱がないというパニック!私がワーワー騒いだら、なんだか全員自分で行動し始めた。長女は家に置いているペンケースからいらないものをさっと取り出し、予備の少し小さい体操服を受け入れて、次女にいたっては黙ってごはんを食べている。夫はさっさと片付けをしている。

 

このままではできないパワハラ上司に成り果てるので、恥ずかしいからもう落ち着くことにしよう。

 

お昼ごはんはお弁当をネットで頼んでくれた。午前中で帰ってくる長女の分も合わせて3つ。取りに行ってくるとまでの申し出に、心は弾む。待っていればごはん食べれるなんて!

 

ただ昼になると「取りに行ってくれる?」ときたので、まぁ、そうきたか、ここは朝のこともあるし仏の心で快く引き受けた。

 

帰ってくるともう20分は費やしてしまった。急いで食べて、残り少ない昼休みを楽しもう。

 

私が先に昼休みをとり、30分遅れて昼休みに入った夫の喋りが止まらない。とくにこちらが仕事に入る時間になるとますます止まらない。どうしてそんなにしゃべるのか聞いたら、「アドバイスをもとめているさ」などというが、こちらが口をはさむ時間がはたしてどこにあったか教えてもらいたい。

だいたい理由をきいてるんじゃなくて、仕事している人に向かってよくもジャンジャン話せるね、やめてくれ。という含みはどうも伝わらないようだ。

 

無事昼休みが終わり、落ちのないトークから解放された。1階と2階に別れて仕事しているので、静かになった。そこで、長女に議題を投げかけた。次女が帰ってくるまでの間に、どうしたら仲良くできるかについて長女に考えてもらう。答えの出ないままただいたずらに時間だけが過ぎていく。

 

そんなの無理ゲー。というとても正直な答えが帰ってきた。

 

私だってそんな中での仕事は無理ゲー、いやいやこれは仕事だから。ふと在宅勤務での理想と現実に思いを馳せる…。

 

仕事中キーボードに猫が乗ってくる、猫が画面の前に立ちふさがる、会議中に犬が吠えて返事してくる、などのほほえましい動物会議を夢見ているが、実際は突然のこどもの友達の襲来を受け、運動会が始まったことがある。かくれんぼが開催されて、冷凍室のアイスは食べ尽くされ、同じフロアでゲーム大会が始まってしまったこともある。夕方5時5分前に「遊びにきたよ」というつわものもいた。

 

帰りに送っていったら、家が見えてきた辺りで、ここでいいよと返されたこともある。都合のいい女扱いもはなはだしい。

 

まぁ、それもご愛敬。それでも子どもが小さいうちはだっこしてあげたりはできるし、大きくなればこどもの友人関係も把握できるし、子どもが微妙な体調不良でも家で休ませてあげられるし、昼休みでも完全プライベートは不可能だった頃に比べれば天国。

 

夕ごはんは家族そろって食べられるのは本当にいいなと思う。