絶叫系アトラクション

絶叫系アトラクションが得意な人はいいなと思う。

 

体感では、ディズニーランドのビッグサンダー・マウンテン以上、スプラッシュ・マウンテン未満を絶妙にかいくぐって、どちらかというと苦手な方で、学生以降スプラッシュマウンテンに乗らないでなんとかごまかしてやり過ごしてきた。(幸いなことに、夫は私にもまして絶叫系が…というどころか高いところがもう苦手だ。)

 

子どもが小さいときは絶叫系は身長制限を理由に、スルーして平和に過ごしてきたが、3年半ぶりにおとずれたディズニーランドでは、次女も身長チェックを余裕で合格し、めでたくアトラクションデビューとなった。

予想外にもスプラッシュマウンテンに身長90センチ以上で乗れてしまうというので、内心焦った。3年前には長女も積極的に絶叫系に乗りたいというほどの年令に達していなかったのに、時の流れを思い知らされた。

 

私の限界マックスではあるが、ビッグサンダー・マウンテンを前にすれば乗る前に拒否するのではないかと淡い期待をしていたが、乗りたい乗りたいというので、時々「怖かったらやめてもいいんだよ。」と聞きながら進んでいったが、終わってみれば、「ぜーんぜんこわくない!楽しかった!」というので(ま~たやせ我慢してー。)と思ったが、そうではなかった。長女にもまして絶叫系アトラクションが好きなようだ。

せがまれるままにもう一度乗り、スプラッシュ・マウンテンの前を素通りしてポップコーンの列に並び、興味の対象を食べ物に引き寄せようと画策したが、長女がその手にはのらず、スプラッシュ・マウンテンに乗りたいと言い出した。

それならシングルライダーという素敵なネーミングの乗り方のご利用をしていただこうとおすすめした。

しかし、次女は「絶対乗りたい!」といいだすので、健康に問題のない大人が1人残るわけにいかず、一度離れたエリアに戻ることになった。

「ミッキーと写真を撮らなくていいの?今なら空いてるよ。」と必死の提案を持ちかけたが、聞く耳持たず。

 

 

覚悟を決めてその入り口まで進むことになった。なんとか平気な自分を演出しようと景色の写真を撮ったり、子どもたちの写真を撮ったりしていたが、後でふりかえって見てみると、静止画のつもりが動画になっており、手の震えがそのまま画面の震えとなってしっかりと記録されてしまっていた。

 

第一段階、第二段階と本気で余裕がなくなってきて、口数が減っていくのと反比例して、子どもたちのテンション爆発、これが最後の瞬間だというその上り坂を登っていくときには心ここにあらず、かろうじて「ほら景色がきれいだよ。ここで写真とるからいい笑顔でね。」と経験者の余裕を見せようと必死であがいた。

 

証拠写真は、しっかりとバーにつかまりなぜか伸び上がって後ろに乗る人を隠してうつっていた。目をつぶって。

もしかすると次は子どもたちだけで乗るかもしれないので、記念に写真を購入することにした。

 

完全に敗北し、しばらくそのいじりを受けたが、わすれた頃に観覧車に乗る機会がやって来た。シースルーゴンドラといって、足元も透明なそのゴンドラに乗ることができて、特別感をあじわっていたら、長女が「こわい!なにこれ!」と言い出した。えっ?今なんと?

聞き違いではなかった。「えー!こわいこわい!」

もうすでにいくらか上がってしまっていたのでどうにもできないのだが、しばらくは怖がっていて、そのうち慣れてきたようで、「怖いなんて嘘だよ。嘘に決まってるじゃん。」と言い始めた。1つ勝ち星を得た、とひそかに心のなかで勝利の美酒を味わった。大人げない勝利であった…。

 

その場にいた次女はおおいに楽しんでいたが、あれほど私をいじってきたのに、長女のことは何もいじらなかった。長女の見え透いた嘘にだまされたのか、あの時スプラッシュ・マウンテンを怖かったことをからかったのに、と言ったら、「スプラッシュ・マウンテンまた乗りたい!」

これは完全にやぶ蛇だった。。

 

知人に次女がスプラッシュ・マウンテンに乗れて(しまって)と話し出したら「それはよかったね~楽しかったでしょう!」どうやら、絶叫系苦手なのはマイナーなようだった。。